RESAS講座に参加。高山市のクリエイティブや女性の働き方について考える
参加してから日にちが経ってしまいましたが、2回に分けて開催されたRESAS(地域経済分析システム)講座に行ってきました。
↓RESASトップページ
https://resas.go.jp/
メアド登録やログイン不要、誰でも自治体別の統計データを閲覧できます。特定の自治体を詳しく調べるというよりは、他地域と比べてどうなのか?を調べるのに便利です。
11月28日@ co-ba HIDA TAKAYAMA
「RESAS(地域経済分析システム)に触れてみよう!」
開始前に撮ったのでスカスカに見えますが、20名以上参加の満員御礼でした。
12月13日@ 高山市図書館
「実際にRESASを使ってみよう!」
講師を務めてくださったのは、十六総合研究所主任研究員の田代達生さん。約1年前に飛騨へ赴任してきたそうで、地域創生に関する調査を行ってみえます。
たくさんの地域を研究しているからこその知識、洞察力はもちろんのこと、トーク力が高く、難しい話も終始楽しく聞けました。
人口減少や移住促進の課題、高山市の産業構造、どの産業が飛騨の稼ぎ頭なのか?などなど色々なお話を聞いた中で、特に私が気になったのは「クリエイティブ機能の外部依存」「女性の正規雇用率の低さ」です。
高山市は国際的な観光都市であり、さらに高級家具製造など、外からお金を稼ぐ力のある地域。それなのになぜ給与所得が低いのか?所得が低いせいで若い人は都心部へ出てしまう…。
要因は様々ですが、田代さんは「地方はクリエイティブ機能(営業企画・販路開拓・広告宣伝物のデザイン・webサイトでの情報発信など)を自給できておらず、地域外にお金が流れているのが一因では?」と考察してみえます。
↓詳しくはこちら
地方を豊かにする「自給戦略」
確かに、行政のプロポーザル事業の審査員をしていても、観光プロモーションの仕事はたいてい東京に本社がある大手企業が受注していきます。行政だけではなく、一般の企業もきっと「飛騨には頼める会社がない。費用が高くても東京の会社に頼んだ方が安心。」と思っているのでしょう。
ただ、高山市にクリエイティブ機能を担う会社、携わる人がいないように見えてしまうのは、依頼を受ける側の考え方や情報発信不足も大きな原因ではないかと思います。
都心部に比べれば数は少ないかもしれませんが、高山市にもクリエイティブな仕事をしている人はいます。商品開発・企画、店舗プロデュース、DTPデザイン、Webサイト運営などの仕事は高山にもあります。
また、一度都会へ出て広告代理店やデザイン会社で勤め経験を積んだ後、高山市へUターンしてきた人もたくさんいます。でも、その人たちは「デザイナー」として表立った活動をする機会は少なく、例えば印刷会社の中で一制作スタッフとして働いていたりするため、存在が見えにくいのです。
他の例だと、卸売の営業をやりながら取引先の新商品開発、パッケージデザイン、販促までこなす人がいたりしますが、本人に「クリエイティブな仕事をしている」意識が無いのでは?と感じることがあります。本来であれば費用が発生してもおかしくない仕事に、対価が支払われていないケースも多いのではないでしょうか。
結果として「飛騨にはクリエイティブをまかせられる企業がない。」という印象が強まっている気がします。
セミナーの後、講師の田代さんと少しお話しさせてもらった時に
「高山市は女性の正規雇用率が低い。外から移住してきた田端さんからは、高山は男社会に見える?」
と聞かれました。私自身はあまりそう感じたことがなかったので
「うーん…。○○組合とか○○会員とか男性が多い集まりの中で、付き合いで仕事が決まっていくのは多いかも?しれないです…。」
くらいにしか答えられなかったのですが、後からよく考えてみると、高山市出身・在住の女友達は「結婚を機に退職、その後は専業主婦かパート」が多いと気づきました。友達と会った際にそのあたりの経緯を尋ねてみると、
「結婚したら女は家庭に入るもの、働くとしてもパート。と思って育ってきたし、自分の親世代も、周りの女友達もそうしてるから疑問を感じなかった。」
「自分も結婚前は正社員だったけれど、仕事終わりが夫の帰宅時間に間に合わないから当たり前のように辞めてしまった。会社からも結婚するなら辞めるんだよね?みたいに言われた。」
と、驚きの返答。高山市に限らず全国的にあるあるなのかもしれませんが、女でも働くのが当たり前の環境で育った私には無い感覚でかなり衝撃でした。
私は身軽でいることを重要視して生きてるから感じないだけで、世の女性は男社会の中で苦しんでいるのかも…。でも、家族を養うプレッシャーがかかる男性だって大変なはずですし、もっとリスク分散した方が良いのでは?と個人的には思います。
ちなみに、友達は
「家庭と両立できる、時間に融通がきく仕事なら働きたいって女性は高山にもまだ沢山いるはず。」
とも言っていました。
人手不足が叫ばれる中で、働き方の多様化は進むのでしょうか?高山市はもちろん、地元の北海道や都心部がどうなっていくのかも興味深いです。
RESAS(リーサス)とは
産業構造や人口動態、人の流れなどの官民ビッグデータを集約し、可視化するシステムです。
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メアド登録やログイン不要、誰でも自治体別の統計データを閲覧できます。特定の自治体を詳しく調べるというよりは、他地域と比べてどうなのか?を調べるのに便利です。
11月28日@ co-ba HIDA TAKAYAMA
「RESAS(地域経済分析システム)に触れてみよう!」
開始前に撮ったのでスカスカに見えますが、20名以上参加の満員御礼でした。
12月13日@ 高山市図書館
「実際にRESASを使ってみよう!」
講師を務めてくださったのは、十六総合研究所主任研究員の田代達生さん。約1年前に飛騨へ赴任してきたそうで、地域創生に関する調査を行ってみえます。
たくさんの地域を研究しているからこその知識、洞察力はもちろんのこと、トーク力が高く、難しい話も終始楽しく聞けました。
人口減少や移住促進の課題、高山市の産業構造、どの産業が飛騨の稼ぎ頭なのか?などなど色々なお話を聞いた中で、特に私が気になったのは「クリエイティブ機能の外部依存」「女性の正規雇用率の低さ」です。
地方はクリエイティブ機能が自給できていない
高山市は国際的な観光都市であり、さらに高級家具製造など、外からお金を稼ぐ力のある地域。それなのになぜ給与所得が低いのか?所得が低いせいで若い人は都心部へ出てしまう…。
要因は様々ですが、田代さんは「地方はクリエイティブ機能(営業企画・販路開拓・広告宣伝物のデザイン・webサイトでの情報発信など)を自給できておらず、地域外にお金が流れているのが一因では?」と考察してみえます。
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地方を豊かにする「自給戦略」
確かに、行政のプロポーザル事業の審査員をしていても、観光プロモーションの仕事はたいてい東京に本社がある大手企業が受注していきます。行政だけではなく、一般の企業もきっと「飛騨には頼める会社がない。費用が高くても東京の会社に頼んだ方が安心。」と思っているのでしょう。
ただ、高山市にクリエイティブ機能を担う会社、携わる人がいないように見えてしまうのは、依頼を受ける側の考え方や情報発信不足も大きな原因ではないかと思います。
都心部に比べれば数は少ないかもしれませんが、高山市にもクリエイティブな仕事をしている人はいます。商品開発・企画、店舗プロデュース、DTPデザイン、Webサイト運営などの仕事は高山にもあります。
また、一度都会へ出て広告代理店やデザイン会社で勤め経験を積んだ後、高山市へUターンしてきた人もたくさんいます。でも、その人たちは「デザイナー」として表立った活動をする機会は少なく、例えば印刷会社の中で一制作スタッフとして働いていたりするため、存在が見えにくいのです。
他の例だと、卸売の営業をやりながら取引先の新商品開発、パッケージデザイン、販促までこなす人がいたりしますが、本人に「クリエイティブな仕事をしている」意識が無いのでは?と感じることがあります。本来であれば費用が発生してもおかしくない仕事に、対価が支払われていないケースも多いのではないでしょうか。
結果として「飛騨にはクリエイティブをまかせられる企業がない。」という印象が強まっている気がします。
高山は女性が正社員として働き続けにくい?
セミナーの後、講師の田代さんと少しお話しさせてもらった時に
「高山市は女性の正規雇用率が低い。外から移住してきた田端さんからは、高山は男社会に見える?」
と聞かれました。私自身はあまりそう感じたことがなかったので
「うーん…。○○組合とか○○会員とか男性が多い集まりの中で、付き合いで仕事が決まっていくのは多いかも?しれないです…。」
くらいにしか答えられなかったのですが、後からよく考えてみると、高山市出身・在住の女友達は「結婚を機に退職、その後は専業主婦かパート」が多いと気づきました。友達と会った際にそのあたりの経緯を尋ねてみると、
「結婚したら女は家庭に入るもの、働くとしてもパート。と思って育ってきたし、自分の親世代も、周りの女友達もそうしてるから疑問を感じなかった。」
「自分も結婚前は正社員だったけれど、仕事終わりが夫の帰宅時間に間に合わないから当たり前のように辞めてしまった。会社からも結婚するなら辞めるんだよね?みたいに言われた。」
と、驚きの返答。高山市に限らず全国的にあるあるなのかもしれませんが、女でも働くのが当たり前の環境で育った私には無い感覚でかなり衝撃でした。
私は身軽でいることを重要視して生きてるから感じないだけで、世の女性は男社会の中で苦しんでいるのかも…。でも、家族を養うプレッシャーがかかる男性だって大変なはずですし、もっとリスク分散した方が良いのでは?と個人的には思います。
ちなみに、友達は
「家庭と両立できる、時間に融通がきく仕事なら働きたいって女性は高山にもまだ沢山いるはず。」
とも言っていました。
人手不足が叫ばれる中で、働き方の多様化は進むのでしょうか?高山市はもちろん、地元の北海道や都心部がどうなっていくのかも興味深いです。
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